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日本国内には大きく分けて二種類のガスがあります。都市ガスとプロパンガス(LPガス)です。大都市の中心部などはほぼ100%都市ガスを利用していると思いますが、郊外や農村地帯などお住まいの地域によってプロパンガスの家庭や集合住宅などもあると思います。

どちらのガスも家庭ではお風呂を沸かしたり調理器具の燃料としてガスコンロで利用されているのですが、実は料金には大きな差が存在します。中身のガスも種類はちょっと違っていて、都市ガスでは天然ガスが原料に対して、プロパンガス(LPガス)はプロパン・ブタンを主成分に持つ液化石油ガスが原料となっています。

都市ガスとLPガスの違いについて

①まず都市ガスは全国に約200社ほどの事業者が存在して、地中のガス導管を経由して各家庭へガスを供給しています。原料となる天然ガスは空気よりも軽いのが特徴です。

地震等の災害が多い日本では都市ガスの場合、地中のガス導管が地震の影響で破損してガスの供給が寸断されることも起こりうるので、この点が都市ガスの課題かもしれません。ガス利用料金はプロパンガスに比べてお安くなっています。

②プロパンガス(LPガス)の場合は全国に約2万社ものLPガス事業者が存在しています。原料となる液化石油ガスは空気よりも重いのが特徴です。プロパンガスの場合はLPガスが入ったガスボンベを事業者がガス利用者の所在地まで配送しています。

尚、LPガスの場合は利用場所に隣接した所へLPガスボンベを設置するので、災害に強いガス供給インフラと言えます。ガス利用料金は都市ガスに比べて割高となります。配送コストなどが主な原因なのですが、理由はそれだけではありません。

プロパンガス(LPガス)が高いのには理由があります

たまに世間話の中でガス代が高いと言われる方が居られます。恐らくそのご家庭ではプロパンガスを利用されているのではないでしょうか? 確かに都市ガスと比べると割高なのですが、事はそんなに単純ではないのです。実は原料となる天然ガスと液化石油ガスの単価に大きな相違はないのです。

一般家庭の月単位のガス利用基本料金は全国平均で都市ガスが約900円で、プロパンガスの基本料金は約2000円となっています。この基本料金だけを見ても、都市ガスに軍配があがるようです。

そして、上記で書きました全国にあるプロパンガス事業者数の2万社という所にガス料金が割高となる大きな理由が存在しているのです。それを説明する前にちょっとした昔話をしたいと思います。

昭和50年頃までのガソリンスタンドの風景

今現在40歳以上の方は、昔のガソリンスタンドを覚えていますか?今と違って店頭にガソリン価格を表示した大きな看板が存在していなかったはずです。今でも農村や人口の少ない地域のガソリンスタンドでは一リットル当たりの価格を表示していないガソリンスタンドを見かけると思います。

実はこのガソリンスタンドこそが日本全国にあるプロパンガス事業者なのです。今ではガソリンスタンドを廃業してプロパンガス専業になっている事業者も存在しますが、基本的にプロパンガス事業者とはガソリンスタンドが運営母体となって経営しているのです。

ガソリンスタンドの壁に書いてある会社名を見ると、〇〇〇〇燃料販売などとなっていることがあります。〇〇の中には個人名が記載されているケースが大半です。つまり全国に2万社もあるプロパンガス事業者とは個人運営の会社がほとんどなのです。

ガソリンスタンドの風景

プロパンガスの値段と昔のガソリンスタンドの関係

昭和時代のガソリンスタンドでは、お客さん毎にガソリンの単価が違っていました。お得意さんには安く設定して、他県ナンバーの一見さんはリッター当たり5円ほど割高といった感じです。昭和時代のガソリンスタンドとは、そのような販売方法の時代だったのです。

そしてガソリンスタンドで取り扱っているもう一つの主力商品であるプロパンガスも同様の仕組みで販売されていたのでした。その古い時代のビジネス慣習が今の時代にもプロパンガス販売には残っているので、各家庭ごとに異なった料金単価を設定しているのです。

ちなみに、プロパンガス会社には料金単価表を各家庭へ提示して配布する義務があるのですが、この従量料金表は約100通りくらいはあります(笑)。同じガス会社を利用している家庭の方と、従量料金表を見比べるとその違いに驚くはずです。

ガソリンスタンドとプロパンガス

アパートに設置してある湯沸かし器などは、プロパンガス会社が無料にて設置したもの

都市ガス非供給エリアのアパートなどは特にそうなのですが、アパートを建てるときにプロパンガス会社が自社のガスを供給したいと大家さんへ申し出てきます。大家さんとしては入居者さんが利用するガスのことですから、料金に関しては関係ありませんが、ガス設備の設置に関してはガス会社へお願いすることになります。

この時、ガス会社は無料で給湯器やお風呂の設備をアパートへ設置するのです。大家さんとしましては、ガス関係の設備費負担が浮くのですから喜んでプロパンガス会社と長期契約を結ぶのです。

当然これらの設備費はガス会社の負担ですので、その費用の回収はアパートの入居者さんからガス利用料金として回収するという事業モデルです。ですので、アパートへ入居される際は都市ガスかプロパンかの項目をチェックしないと、入居後に高いガス料金に頭を悩まされることになるのです。

プロパンガスボンベ

プロパンガスは都市ガスと比べると約1.7倍も割高

一般に都市ガスとプロパンガスの一般家庭での請求金額を比較すると、全国平均でプロパンガスの方が都市ガスよりも1.7倍ほど高いという調査データがあります。更に都市ガスは地域にひとつの会社しか存在しませんので、公共利用金としての価格が均一に保たれていて、価格が安定しています。

それに対してプロパンガスは各会社が自由に価格設定をできる自由競争の市場となっていますので、本来は価格競争で安くなるはずですが、プロパンガス業界内にある暗黙の了解というルールによって、価格が高いままなのです。プロパンガスは利用する会社を自由に変えることができます。

プロパンガスは長期契約に基づいて設置されている

しかし、自宅を新築した時やアパートを建設した際の契約書に30年間は解約出来ない等の約束事を設定されているケースが多く、何かとトラブルが多いのも事実です。

ガス導管はガス会社の所有物という説明で解約を拒む業者も居られますが、裁判でガス導管の所有権はガス会社には認められていません。従量単価の値下げ交渉やガス会社変更をお考えの際は、今一度詳しい予備知識を得た上で話を勧めないと、ガス会社に言いくるめられてしまう恐れがあるので要注意です。

ガス料金の値下げ交渉を代行してくれる会社も存在する

ガス料金の値下げ交渉や解約についてお悩みの場合は、「エネピ(enepi)」という会社に一度相談をされると良いと思います。プロパンガスの料金比較や見積もりなどを無料でして貰えます。更に一社を勧めてくるのではなく、数社の中からお選びくださいという提案をされるので(地域によっては例外あり)、納得のゆく回答を得ることができます。

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