加齢臭やワキガ(腋臭)などの体臭は、周囲の人よりも自分自身が気にしているケースが多いそうです。ワキガに代表される体臭は、ニオイの発生メカニズムを理解すれば、割と簡単に予防と改善が可能です。近年では体臭を予防する市販の制汗剤デオドラントも高機能な商品を低価格で買えるようになりました。ニオイでニオイを誤魔化すタイプは減り、科学的に臭いの原因菌の繁殖を抑える製品が多数発売されています。
つまり、ワキガ予防とワキガ対策は、「臭いの原因菌の繁殖をいかに抑えるか」という点がポイントとなります。雑菌が繁殖する場所は「体の表面」と「衣類の繊維の中」ですが、この記事では自分で簡単に出来て最も効果的なワキガ対策を、「衣類の雑菌対策」を中心にご紹介します。ワキガは対処の仕方次第で気にならない程度まで臭いを抑えることが可能です。
洋服の脇部分に染み込んだ雑菌が発するニオイが、ワキガの主原因
衣類の繊維の奥深いところに染み込んだ汗や体脂成分には、ニオイの原因となる雑菌が含まれており、特に衣類の脇部分は脇汗によって長時間湿った状態が続いて雑菌の温床となっています。下着や洋服の脇部分の繊維に染み込んだ雑菌を洗濯しても取り除けていないことが、洋服から発するワキガ臭の主な原因です。
数回着用した衣類の脇部分には、ワキガの原因菌が住みついています
ワキガ体質の人が数回ほど着用した衣類の脇部分には、徐々に取り除けない雑菌が繊維の奥の方に住み着くようになります。そして、その衣類を着用すると脇下部分の湿り気と体温が雑菌の繁殖を活性化させて、朝の通勤電車の中ですらワキガのニオイを発生させる場合も普通にあるのです。
満員の通勤電車やエレベーターの中などの狭い空間を気にして、出勤前にシャワーを浴びたにも関わらず午前中の早い時間から自分でも感じるほどワキガ臭がするケースは、間違いなく衣類の脇部分に問題があります。衣類のワキの下に黄色い汗ジミができる人は、アポクリン汗腺や皮脂線からの分泌物が多い証拠なので注意が必要です。
さて、ワキガの原因が明確になったので、あとはその原因に対しての予防策を講じるだけですが、意外と簡単に解決できる方法があるのでご紹介したいと思います。
自宅で簡単に出来るワキガ予防 衣類の殺菌編
まず用意する物は酸素系漂白剤(粉)と25リットルサイズの大型バケツや45リットルサイズのプラスチック製ゴミ箱と大さじスプーンです。酸素系漂白剤は食料品系のスーパーでも置いてあるお店もあります。確実に手に入る場所はドラッグストアや大型の総合スーパーです。酸素系漂白剤は液体と粉の二種類がありますが、粉の酸素系漂白剤のほうが殺菌力が高いので、粉状の酸素系漂白剤をご用意ください。
次は、実際に衣類を漂白剤に浸ける際に利用する容器の選択です。洗濯機が給湯器などの近くにあるなら、洗濯機の利用をお勧めします。もし、洗濯機が給湯器から遠いベランダなどに置いてある場合は、バケツやごみ箱の利用をお勧めします。お風呂場内で25リットルバケツや45リットルゴミ箱を使って洋服や下着を酸素系漂白剤に浸すのですが、私はこの方法で衣類を殺菌しています。
重要なポイント 水温は30度~50度の温水を利用する事
酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)には、漂白、除菌、消臭の効果がありますが、その効果を発揮するには水温30度~50度の温水を利用することが前提となります。この水温で酸素系漂白剤を利用しないと、効果がでないので注意が必要です。給湯器やお風呂の温水を利用すれば酸素系漂白剤の殺菌効果を最も発揮できます。
水温の注意点としては、50度以上の熱湯を利用すると過炭酸ナトリウムが一瞬で水と反応して消臭・殺菌効果を発揮しないので、利用する水温の管理には気を配りたいところです。
温水10リットルに対して10グラム(大さじスプーン1杯)の酸素系漂白剤を利用
洋服の繊維の奥まで除菌する為には、酸素系漂白剤を一定以上の濃度で利用する必要があります。目安は温水10リットルに対して10グラム(大さじスプーン1杯)です。個人的には25リットル程度の大きさのバケツが利用しやすいと思います。45リットルサイズのプラスチック製ゴミ箱などを衣類の漂白殺菌専用として利用すれば、一度に大量の冬物衣類の漂白剤殺菌が可能です。
浸け置く時間は30分から1時間程度
衣類を酸素系漂白剤を溶かした溶液に浸すと、「シュワ~」と音を立てて泡が出てきます。約1時間はそのような状態が続きますので、私の場合は1時間と決めていますが、
酸素系漂白剤に記載されている取扱説明文には15分~30分と書いてあります。
浸け置きが終了したら、あとは衣類を洗濯機でそのまま普通に洗濯するだけで洋服の脇部分の除菌・消臭は終了となります。ちょっとした手間に感じるかもしれませんが、酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)を利用して衣類の脇部分を完全に殺菌することで、ワキガの悩みから解放されることを考えれば、大した労力ではありません。ワキガで悩んでいる方は、ぜひこの方法を試してください。安価で確実にワキガの悩みから解放されます(・∀・)
お勧めの酸素系漂白剤 「シャボン玉 酸素系漂白剤」
尚、「塩素系漂白剤」は洋服の色落ちの原因となりますので、使わない方がよいでしょう。綿100%の分厚い冬物衣類などは、一回の洗濯では脇の部分をきれいに洗い切れないことがあります。しかし酸素系漂白剤を使うことで、冬場でも衣類に染み付いたワキガ臭に悩むことがなくなります。
「シャボン玉 酸素系漂白剤」のお値段は、安いドラッグストアやスーパーで一袋350円~370円程度です。ちょっと高いお店だと500円する場合もあるので、安値のお店を見つけたいところです。
ワキガ予防対策 制汗剤デオドラント
使い方
まずはお風呂に入るかシャワーを浴びて、しっかりと体を洗います。タオルで体を拭いた後がとても重要です。
①わきの下をヘアードライヤーでしっかりと乾かします。
②次にボトルをしっかりと振ります。そして、わきの下の全面に塗ります。片方の脇の下に、まずはロール一回分の液体で十分です。そしてすぐにヘアードライヤーで乾かします。これがポイントです。
③わきの下が乾燥したら再びせっけんの香りをよく振って、もう一度、同じことを繰り返します。つまりわきの下にはロール2回分の液体が塗布されたことになります。
シャワー>ドライヤー乾燥>塗布一回目>ドライヤー乾燥>塗布2回目>ドライヤー乾燥
上記が手順となります。
ワキガ予防対策 下着選び
ワキガは脇の下がにおいますが、シャワーを浴びて体を洗えばにおいは消えます。意外と知られていませんが、強烈な悪臭を発している臭いの元は、「汗」や「ワキガの臭い」と「雑菌」が浸み込んだ衣類にあるのです。試しに新品の下着を「ワキガ対策その①」の後に着用して見て下さい。午後になっても臭わないと思います。
お勧めの下着
ユニクロで販売されている丸首の下着がお勧めです。本体価格590円で販売されいますが、特徴としては綿66%でポリエステル34%の点です。下着の繊維には汗と雑菌が浸み込みます。綿100%の下着では、繊維の奥に雑菌が浸み込む比率が大きい為に、洗濯しても繊維の奥に浸み込んだ汚れが完全に取れません。このシャツはポリエステル34%なので、一回の洗濯で比較的綺麗に洗えます。
今は販売されているか微妙なのですが、2017年の夏にはユニクロの店内に置いてあった商品です。製品名は「カラークルーネックT(半袖)」もしくは「 ドライカラークルーネックT(半袖)」となっています。もしなければ、ポリエステルを含んだ下着を買う事をお勧めします。尚、この半袖Tシャツは毎年シリーズ品として販売されており、夏の終わりになると特別価格で激安で販売されます。2018年は390円の特別期間限定価格で入手できました。
ワキガ予防対策 2回連続洗濯
幾度も着た洋服の繊維に浸み込んだ汚れを綺麗に洗えていないことがワキガの原因となります。殆どの家庭では全自動洗濯機を使っていると思いますが、体臭が強めの方は洋服の洗濯時に注意が必要です。
理論的には繊維に浸み込んだ汚れや臭いと雑菌を綺麗に洗い流せれば良いのです。効果的な方法
としては、2回連続洗濯だと思います。やや多めの水量で少なめの衣類を洗います。一回目の洗濯が終わったら、迷うことなくそのまま二回戦目に突入です。二回目の選択では洗剤を投入しなくても構わないと思います。筆者は二回戦目には洗剤を使わずに真水だけで洗濯機を動かします。さあ、迷わずスタートボタンを押しましょう。
これでほぼ完全に繊維の中まで洗う事が出来ます。つまり、一回着用した洋服は一回の洗濯では綺麗に洗えていないと言う事なのです。多めの水量で少なめの衣類を洗う事がポイントです。洗濯槽の中で洋服や下着を水流の力で勢いよく回転させながら洗うことが重要です。
酸素系漂白剤で殺菌した衣類を洗う時は、二回連続洗濯をお勧めします。漂白剤が衣類に残ってしまい、漂白剤独特のにおいが衣類に残ってしまうケースがあるからです。
尚、バケツ等で衣類を浸け置きする洗濯は毎回する必要はないかと思います。普段は「洗剤+漂白剤大さじスプーン1杯」を洗濯機に投入して2回洗濯をしていれば、朝から洋服が匂う事はありません。ご自身で「ちょっと臭いがする」と感じた洋服だけを浸け置きすると、日常の洗濯が負担にならないと思います。
ワキガ(腋臭)のメカニズム
「カキガ体質です」と言ってしまえばそれまでですが、その点に関しては「個性的に生まれてきた」と考えましょう。要はニオイの発生源を理解して対策をすれば良いのです。
アクポリン腺という汗腺からでる汗にはアンモニアや脂肪酸などが含まれますが、肌の表面に生息している細菌によって分解されるときにワキガのにおいが発生するのです。しかし、シャワーを浴びたり入浴をすれば簡単に匂わなくなります。
つまり、細菌に分解された汗を洗い流せばにおいの元は無くなるということです。体の表面は至ってシンプルなのですが、問題は洋服の方です。
先ほども書きましたが、衣類の繊維に染み込んだ汗や雑菌をどの程度きれいに洗浄できるかが、におい対策の基本となります。
酸素系漂白剤で洋服の脇部分を殺菌することがワキガに効果的
制汗剤デオドラントの利用は当然ですが、ドライヤーで乾かす点が肝となります。あとは一度着た洋服はその都度、酸素系漂白剤を利用して脇部分を徹底的に殺菌・消臭すれば、自信を持って満員電車にも乗れると思います。 酸素系漂白剤を利用した洋服の殺菌は、劇的に体臭の改善が見込まれます。
酸素系漂白剤は洗濯物の色落ちの心配は殆どありませんが、一般の水道水で洗濯をするには水温が低くて効果を発揮できないので注意が必要です。
酸素系漂白剤は洗濯機の洗濯槽の洗浄効果が非常に高いため、初めて酸素系漂白剤を洗濯機で使用するときに、洗濯槽に付着した大量のカビやゴミが出ます。事前に洗濯槽のみの洗浄をされることをお勧めします。
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